Rhinocerosでブロック機能を活用してレイアウトを調整

複数のパーツからなる製品を扱う場合に有効な、Rhinocerosに搭載されているブロック機能を活用する例をご紹介します。

作成目的としては、下図のように各パーツの配置をレイアウトする状態を目指します。

ブロック状態で挿入したデータをレイアウト

まずはボトルとキャップのモデルを作成し、それぞれ別のデータ(ファイルA、ファイルB)として保存しておきます。
まだこの段階では、画面に対して正立した状態でモデリングを行っています。

レイアウト調整用のまた別のデータ(ファイルC)内に、作成済のボトルとキャップのデータを挿入して配置を調整します。
データを挿入する操作は、ファイルメニューから【インサート】を使用し、挿入する際の設定で”埋め込みおよびリンク”と、”ブロックインスタンス”の形式を選択しておきます。

この操作により読み込まれた各部品のデータは1個のオブジェクト状態ではなく、1個のブロックインスタンスとして定義付けがなされたデータとして認識されています。

ブロック機能を活用したデータの更新

ブロック定義が付加された状態でレイアウトを行っている事により、利便性があがる例をご紹介します。
最初に作成していたボトルデータに何らかの変更を加えてから、上書き保存します。
今回は胴部に模様を彫り込んでみました。

配置レイアウト用のファイルCにて、ボトル部に付与されているブロック定義を上図のように更新します。
当サンプル画像はRhinoceros Ver8での例ですが、過去のバージョンでも同様の操作は可能です。

そうすると別ファイルAにて施したモデリング状況が、ファイルC内のボトル上に反映されて、胴部に模様が加わっている事が分かります。
あらかじめインサートで読み込んだファイルに「ブロック定義」と「外部ファイルとのリンク」設定をかけておいたので、このようなデータの更新がすばやく行えました。

そうでなければ、胴部の加工を行った正立状態のデータを再度読み込み&配置調整が必要となってしまいます。

Rhinocerosのさまざまな機能を活用するために

いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したような機能は、概要を理解していれば活用する操作自体は簡単ですが、あらかじめ知っておかなければ多くの作業工数を費やすこととなります。
当社ではRhinocerosのさまざまな機能のカスタマイズ、また自由曲面のモデリングに特化した操作をお伝えする講習として「Rhinoceros応用トレーニング」を開催いたしております。

  • ブロック機能の活用
  • コマンドボタンが並ぶツールバーのカスタマイズ
  • ショートカットキー、エイリアスの設定
  • ヒストリ機能の活用
  • ビュー内に画像を配置してモデリング
  • 3面図の図面からモデリング
  • 自由曲線および自由曲面のモデリングに関する次数、連続性の理解、サーフェスコマンドの特性を学習

こういった内容にご興味があれば、ぜひRhinoceros応用トレーニングをご受講ください。

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