Rhinoceros初心者が覚えるべきポイントのご紹介
弊社ではこれまでに数多くの方にRhinocerosの導入をサポートするトレーニングを実施しております。
そこで、Rhinoceros初心者の方がまずどういった操作を覚えて取り組まれていくべきか、という詳細をご紹介していきます。
Rhinoceros初心者の方が取り組まれるべき、代表的な項目がこちらの3点となります。
1.インターフェースを知る
初心者の場合、まずは何といっても操作を進めていく手の動かし方を把握していくべきです。マウスの使い方などのインターフェースをつかみます。
例えばRhinocerosはマウス右クリックがEnterキーの役割を持っています。左手でキーボードのEnterキーに手を伸ばさずとも、右手の右クリック操作にてEnter入力を代用できます。
また、複数オブジェクトを選択時にはShiftキーを押しながら選択、Ctrlキーを押している場合は選択物の除外ができる…という基本操作を身に着けます。
今回のライノセラスの習得を、車の運転免許の取得に置き換えて考えていただくとイメージがつきやすいかな、と思いますが、
まず「ハンドル」という特にさわるべきものはどれで、どうすればエンジンがスタートするか、どうやって鍵を開けてシートベルトはどう体に対して設置すべきか、ということを理解します。
また車線というものが道路にはあり、通常は左側を走る、そして「一方通行」など特定の決まりが出てくる場合も知っておきます。
こういった基礎の基礎を押さえておかないと、その後の運転(ライノだとモデリングに取り組む動作)が不安定になってしまいます。
2.コマンドの基本を知る
続いて2番目に初心者が覚えるべきことは、コマンドの基本を知る事です。
これもインターフェースの一端となりますが、まずはコマンドの場所を覚えてどこに何があるかという感覚をつかみましょう。
Rhinocerosは画面上にコマンド起動ボタンがたくさんあるので、迷ってしまいがちですが、よく使うコマンドから種類を覚えていきましょう。
上図にて、まず赤い枠内は線のコマンドのグループです。ポリライン、自由曲線を描くコマンドを筆頭に、図形作成のコマンドが含まれます。
特にモデリング中は赤丸のフィレットコマンド内に含まれる「線の編集」コマンドのグループを扱います。
青い枠内はサーフェス操作系のコマンドであり、この中には「サーフェスの編集」を行うコマンドグループ、「ソリッドの編集」を行うコマンドグループが含まれます。
その他はオレンジ枠内の結合・分解、トリム・分割、移動・回転などの基本操作のコマンド、その他マニアックなコマンドが並ぶイメージです。
あと画面向かって右上のあたりには水色の枠内で「ビューの表示切替」を行うコマンドがあります。
ざっとですが、こういったどこに何があるか、というイメージをもてるようになってください。
また、各コマンドのオプションによる動作の違いも知っておきます。
各コマンドを使う最中には、オプションの切替があり、その設定が異なることでコマンドの実行結果が変わることがあります。
弊社の基礎的なトレーニングをお受けいただくと、まずはモデリング上必須となる各コマンドの基本の使い方を学びますが、やはり基礎は大事です。
「普通のコマンド進行」がまず正確にできない限りは、それらのコマンド進行をオペレーションしていく長い行程のモデリングが成功するはずはありません。
たとえば線の間を結んでサーフェスを作成するロフトコマンドですと、次のように線の選択順序を順に選ばないと、意図しない、おかしな形状になってしまいます。
線をクリックする順番の問題にて狙った形と違うサーフェスが現れます。さらに、線をクリックする場所の問題にてねじれたサーフェスが現れることがあります。
こういった動作の決まりは知っているかどうかでだいぶトラブルが起きた際のモチベーションが変わり、知らない方ですとなかなか原因が特定ができずイライラしてしまい、戸惑って投げ出してしまう事もあるかと思います。
3.線の扱いに慣れる
Rhinocerosで行うサーフェスモデリングでよく行われる手順は、骨組みとなる線構成を構築し、それらの線にフィットさせるサーフェスを張り付けて全体的に接ぎ合わせていくという事をやります。
ですので、作成するのはモデル表面の面「サーフェス」なのですが、その骨組みを作る線をきちんと正確に用意できるスキルが確実に必要です。
線図の角を丸めるフィレットやブレンド、線の末端を延長するコマンドや、切り取る為のトリム・分割、つなげる為の結合・分解など行うコマンドを各種知っておく必要があります。
Rhinoceros初心者の到達目標
上図の到達目標の羅列だけでも「覚えるべきこと」としてはボリュームがあり、大変だなと思われる方が多いかと思います。しかしもうこれらは詰め込むしかありません。
Rhinocerosの習得を再度、車の運転免許取得の例で考えますと、
色々なモデリングを行う場合、色々な路面に合わせて走行するというようなイメージになります。
オフロードを走る場合、レーシングサーキットを走る場合、長距離移動をする場合などでいろいろな違いが出てきます。
まず教習所から路上に出る際には経験がある人が助手席に同乗して一緒に走り出しますよね?
弊社はそういった存在としてお客様をお手伝いできればと思います。
走行中に、「ウィンカー?それはなに?それはどこにあるのか?」となる段階では、走行方法についてお伝えするのはまだ難しい状況です。
やはり基本を学んでおく事が、確実にモデリングスキルの土台となる事をご理解ください。
初心者向け基礎トレーニングの種類
ここまでの基礎的な講習内容にて、弊社で行っている基礎的なトレーニングもほとんどの時間を費やします。
弊社で現在開催している基礎的なトレーニングは3日間のタイプと、2日間のタイプがございます。
いずれも時間をかけて基本的な操作の講習を行いますが、初心者の方ですとどうしてもこれらの「基本コマンド」や「覚えておかなければならない」ことばかりをいっぺんに受け取って最初は戸惑われるばかりかと思います。
2、3日の受講を終えて、次の日からモデリング作業に取りかかれるかというと、残念ながらそうではないと思います。しかしひとまず覚えていただく操作内容は一通りこなしています。
ぜひご受講後には、それぞれの事柄をきちんと身につけるため繰り返し復習されてご理解を深めていってください。
「トレーニング受講後は忙しくてライノを久しくさわれていない」というのが一番もったいないパターンとなります。
トレーニングご受講後にも御社内で復習するスケジュールもとっていただくのが理想かと思います。
最後に
弊社ではRhinocerosに関する様々なトレーニングサービスを提供しております。お客様に合わせたオーダーメイドのカリキュラムのご用意もできますので、初めてRhinocerosを覚えるけどどうしていいかわからないといった時にはお気軽にご相談下さい。