ライノモデリング手順の考え方

本日は、Rhinocerosにて自由曲面を含んだモデリングに取り組む際に、「どこから手を付ければ良いか」という考え方をご紹介します。
これはCADモデリング全般にも通じる話になります。

考え方その1:一枚面でどこまでカバーできるかを考える

Rhinocerosで扱うサーフェスは、『制御点』の調整によってさまざまな形状を表現できます。
下の画像の形状は、すべて一枚のサーフェスで成り立っています。

たとえば下の画像の形状をモデリングする際の考え方ですが、コンセントの形状は、溝などの細部を省略して筒型の形状として捉えます。
【ロフト】や【2レールスイープ】のコマンドにて一枚面で大まかな形状を作成できます。

考え方その2:モデル内側からサーフェスを敷き詰める

さすがに一枚面で覆いきれない形状は複数面で構成しますが、その際の考え方は「できるだけモデルの内側からサーフェスを生成する」という順番です。

たとえば下の画像をモデリングする際、外周からサーフェスを構成していくと、最後に内側のエリアを埋めるサーフェス生成時に困ってしまいます。画像では外周の面構成が複数に分かれているので、この場合7辺のエッジを持ったサーフェス生成をする事になります。

「内側からサーフェスを生成する」というのは、製品のユーザーが「手に触れる」、もしくは「目にする」一番大事な大きな面からモデリングするという風に言い換える事もできます。

Rhinocerosを含め、CADのサーフェスは基本的に四角形で構成されますので、四角形でサーフェスを生成した後で必要な形に切り抜いて(トリムして)使用する事になります。

XNurbsのプラグインを使用すれば、多角形のサーフェスが作成可能!

考え方その3 サーフェスを張るために必要なカーブを作る

サーフェスを生成する為に必要なカーブと、モデル完成時のサーフェスの輪郭線は異なる場合がほとんどです。
下の画像のPCキーボードの部品のように、目指すモデル形状の輪郭線ではなく、サーフェス生成に必要なカーブをどこで定義するのかを検討します。

前述の考え方その2とリンクしますが、大きな面を作成しておき、後から切り抜くという作業手順で考えてみてください。

上記の考え方3点は、いかなる形状モデリングにも当てはまるわけではありませんが、Rhinocerosモデリングにて重要な取り組み方の指標となります。

ディプロスでは、プロダクト製品の3Dモデル作成にこれまで数多く取り組んでいますので、モデル作成のご依頼、もしくはモデリング方法を弊社で検討してお伝えするRhinocerosオーダーメイドトレーニングも承っております。

お題となる形状の画像・図面などいただければお見積りいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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