3Dスキャナー【CR-Scan Raptor】のご紹介

今回は、低価格で高性能なハンディタイプの3Dスキャナ CR-Scan Raptor をご紹介します!

こちらのスキャナは372gとかなりの軽量モデルでありながら、ブルーレーザーモードと赤外線モードを搭載し、0.02mmの高精度を実現している高機能3Dスキャナです!そして何より、、、、!低価格で導入しやすいという魅力的なモデルです!!

日々の業務でいろいろなスキャナを使用している中で、このCR-Scan Raptorを実際に使用した感想やおすすめのポイントをご紹介したいと思います。

2つのスキャンモード

まずはスキャンモードについてご紹介します。

CR-Scan Raptorは7本の平行ブルーレーザーモードと赤外線モードが搭載された3Dスキャナです。

最近の3Dスキャナでは、ブルーレーザーと赤外線モードがある、という点では特に珍しいわけではないのですが、こちらのスキャナは他の低価格スキャナではまだほとんどできないであろう、、、と思われる優れた点があるのです。

通常、ブルーレーザーモードでは光沢のある対象物はスプレーをしないとスキャンができなかったり、きれいなデータにならないということが多いです。

ですが、CR-Scan Raptorではなんと、そういった対象物でもスプレーなしでスキャンすることが可能なんです!

スプレーを使用するとスキャン後の洗浄が大変だったり、そもそもスプレーできないという対象物の場合にはスキャンが行えないなどの事態に陥ってしまいますよね。

実際に、スキャナの導入を検討される場合には、光沢のある対象物や黒色の対象物をスキャンしたいけれど、スプレーの使用は避けたいというお問い合わせをいただくことが非常に多いです。


こちらは実際にかなり光沢のあるサックスをスキャンした画像です。

ご覧いただいてわかるかと思いますが、かなりの光沢です。ですが、とてもきれいにスキャンできました!!

もちろん高価格帯のスキャナならばスキャン出来るものもありますが、スペック上、光沢物のスキャンが可能となっているスキャナでも、実際にスキャンしてみるとあまりきれいにスキャンできないこともあります。

ですが、CR-Scan Raptorではスキャンした結果も非常にきれいでしたので、自信をもっておすすめできます。

また、赤外線モードでは、マーカーによる位置合わせのほかに幾何形状やテクスチャによる位置合わせが可能です。

幾何形状やテクスチャによる位置合わせでは、マーカーレスでのスキャンが可能なので、マーカーを貼ることができない対象物をスキャンできます。

実際に車の内装をスキャンしてみましたが、こんな感じでとてもきれいにスキャンすることが出来ました!

ちなみに、スキャンモードの使い分けとしては、より高い精度が必要だったり、詳細なスキャンをしたい!という場合にはブルーレーザーモード、人体や顔、彫刻などの大きな対象物をスキャンをしたい!という場合には赤外線モードが適しています。

ただ、対象物やスキャンデータのその後の使用目的などによっても変わりますので、そのあたりはスキャンをしてみて判断されてもいいと思います。

高精度スキャン

CR-Scan Raptorは、ハンディタイプのスキャナーですが、ブルーレーザーモードでは0.02mmの高精度なスキャンができます。

ハンディタイプのスキャナーは毎秒動きながら膨大な点数(形状)のデータを取得しているため、データを重ね合わせる際には残念ながら細かなズレが出てしまい、それらが蓄積されてズレが大きくなってしまいます。

その蓄積されたズレを表すものが容積精度となりますが、このCR-Scan Raptorの容積精度は、ブルーレーザーモードで0.02mm+0.06mm/m、赤外線モードで0.1mm+0.1mm/mと、他のもうちょっと高額なスキャナにも引けを取らない高精度を実現しています!!

また、スキャナ付属のソフトで、一部の箇所のみ解像度を上げるという処理が可能なため、この画像のようなタイヤのかなり小さな文字もくっきりはっきりとスキャンすることが可能です。

高速スキャンとスキャン対象サイズ

CR-Scan Raptorは ブルーレーザーモードでは60 FPS 、420,000ポイント/秒、赤外線モードでは30 FPS 、3,580,000ポイント/秒での高速スキャンが可能です。

また、スキャン対象サイズはミニマム5mmから最大3000mmまでスキャン可能で、幅広いオブジェクトに対応できます。大きいものですと、車のバンパーなどのスキャンは対応できますね。

幅広いサイズに対応しているので、製造業、医療、リバースエンジニアリングなど、さまざまな分野で活用できるスキャナです。

Scan Bridge(ワイヤレスハンドル)を使用しての完全ワイヤレス化

そしてなんと、、、!CR-Scan Raptorは、別売りのScan Bridgeを使用することで、ワイヤレススキャナとして使用が可能なんです!!

そもそもハンディタイプのスキャナは、大きな対象物や動かせないもの、スキャンする場所が狭い場合などでもスキャンができるため、取り回しの良さとしては優れています。

ただ、通常ハンディタイプのスキャナに付属されているケーブルは大体2M前後のものが多いので、ケーブルの届く範囲にPCを置いておく必要があります。そうなると、スキャン場所や対象物によっては、ハンディタイプであっても少し取り回しに不便さを感じることも少なくありません。

作業中にケーブルを引っ張ってしまい機器が落下したり、ケーブルを踏んで破損させてしまったり、物に引っ掛けて断線させてしまう、、、なんてこともあったりします。

もちろんケーブルでつないだままの使用方法でも取り回しがすごく悪い、、、というわけではないですが、このScan Bridgeを使用することでさらに快適にスキャンを行えるようになるため、弊社ではScan Bridgeと合わせてのご使用をおすすめしています!

このScan Bridgeを使用すると、ワイヤレス化されるだけでなく、スマートフォンを使用して手元でスキャンの様子を確認しながら作業を進めることができるため、PC画面を見ながらのスキャンよりもかなり効率は上がるかと思います。

まとめ

1.光沢のある対象物や、黒色の対象物をスプレーなしでかなりきれいにスキャンできる

CR-Scan Raptorは光沢のある対象物も問題なくスキャンできるため、スプレーを使用したくなかったり、そもそもスプレーできない、などの理由で過去にスキャナの導入を断念されていたりする方にもご紹介させていただいているスキャナです!

2.高精度で高速なスキャンが可能

CR-Scan Raptorは、導入しやすい価格帯でありながら、高価格帯のスキャナにも引けを取らない高精度、高速スキャンが魅力です。

業務で色々なスキャナを使用していますが、詳細部分もかなり高精度にスキャンできるため、非常に優れたスキャナだと思います。

3.別売りのワイヤレスハンドルにより、完全ワイヤレス化が可能

そして別売りのScan Bridgeを使用することで完全ワイヤレス化を実現できるというのも非常にお勧めできるポイントです!!

私自身、日々の業務において様々なスキャナを使用していますが、ワイヤレスでのスキャン時の取り回しの良さはぜひ一度体感していただきたいと思います!!

また、弊社では、今回ご紹介しましたCR-Scan Raptorと同じCreality社のRaptor Xという機種も取り扱いしております。

こちらのスキャナはもともとScan Bridgeが標準で付属しているワイヤレスハンディスキャナです。

CR-Scan Raptorと大きく違う点は、ブルーレーザーの本数が34本のクロスレーザーと7本の平行レーザーの2種類であることと、スキャンスピードがかなり違います。Raporが最大420,000ポイント/秒なのに対して、Raptor Xは34本レーザー使用時には1,020,000ポイント/秒となんと2倍以上のスピードでスキャンが可能です。もちろんRaptor Xも赤外線モードを搭載しております。

スキャナの御見積のご依頼やスキャナー選びについてのご相談など、お気軽にお声がけ下さい。

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