Blenderでの3種のポリゴン削減モディファイアの使い分け

BlenderではDecimateモディファイアをオブジェクトにアタッチすることで、メッシュオブジェクトのポリゴンメッシュを削減することが出来ます。

Decimate(デシメート)モディファイアには
・束ねる
・分割の復元
・平面
の三種類の削減オプションがあります。

三種の削減オプションはそれぞれ得意とする形状やポリゴンのトポロジー構成に違いがあります。
適切なオプションを選択して削減を行うことで、元のモデル形状を保ったままより効果的に削減を行うことが出来ます。
それぞれの削減オプションについての特徴を確認していきましょう。

束ねる(Collapse)

「束ねる」オプションはポリゴンメッシュの形状を考慮しつつ、近接する頂点を結合していくことによってポリゴンメッシュを単純化していきます。

どんな形状のモデルでもシンプルに削減していくことが出来るという強みと、削減率を直接1~0の値(削減無し~すべての面削除)まで直接指定できるという点もわかりやすい手法です。
軸を指定して対称に削減されるように指定したり、頂点グループを設定することでオブジェクト内の特定の頂点だけに限定して削減するといったことも可能です。

全体として形状が崩れやすく精度が落ちてしまいがちという点は弱点ですが、多少粗くなっても問題ない場合などには簡易的に設定できるためおすすめです。

分割の復元(Un-Subdivide)

「分割の復元」オプションは細分化モディファイア等の結果で細かくなったメッシュを元に戻したり、それに近い状況などで非常に役立ちます。

主に四角ポリゴンベースによるトポロジーによって細かくなっている形状などを簡略化していくことが出来ます。
格子状に規則正しく分割されているトポロジーのモデルであれば、規則正しく頂点を間引くことで形状を大きく損なうことなくポリゴンメッシュを軽量化することが出来るという点が強みです。
活躍できる状況は限定的ですが、規則的なトポロジーでメッシュ化することが出来るCADなどで出力されたメッシュなどで使えれば効果的です。

平面(Planar)

平坦な形状で構成されている場所を狙って効果的に削減することが可能な機能です。

角度を指定し、その角度以下の範囲内の面を平面ととらえてその平面内の頂点を融解させてしまうような形で削減することが出来ます。
角度制限に加えて法線やUVやシーム、マテリアルなどを削減境界として加えることもできます。
CADデータを変換したメッシュやスキャンデータ由来のメッシュ等、規則的ではないような荒々しいトポロジーになっているような状態で、なおかつ形状自体は工業製品的な直線的、平面的な形状をしている場合に非常に効果的に削減を行うことが出来るオプションです。

これらのオプションは複数のモディファイアをスタックさせることで併用することも可能です。
そういった場合はモディファイアを割り当てる順番でも結果は変わりますので、いろいろなパターンを試してみるとよいでしょう。

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