【Rhinoceros7】SubDのクリースの受け渡しについて検証
Rhinoceros7で新たに追加されたSubD機能ですが、他の3DCGソフトでは昔から使われています。
SubDのクリースはエッジに折り目を付ける機能ですが、クリースが他ソフトとの受け渡しできるかを検証してみました。
他ソフトからRhinoへの検証
【 Blender ⇒ Rhinoceros 】
BlenderからRhinocerosへの検証をしてみます。
Blenderでボックス形状にクリースを適用したモデルを用意しました。
fbx形式でモデルをエクスポートします。objでは基本的にクリース情報は保持できません。
エクスポートする際には下記画像の項目にチェックを入れます。この項目にチェックをいれないとメッシュが細分化された状態のメッシュになってしまいます。
出力したfbxデータをRhinocerosでインポートします。
インポートオプションで下記画像の項目にチェックをいれます。
インポートしてみると画像のようにクリースが適用された状態のSubDデータとしてインポートすることができました。
RhinoのコマンドでメッシュからSubDに変換もできますが、メッシュとしてインポートした時点でクリースの情報がなくなってしまいます。クリースを保持したい場合は必ずこの項目にチェックを入れてインポートして下さい。
【 MODO ⇒ Rhinoceros 】
続いてMODOからRhinocerosへの検証を行います。
同じようにボックス形状にクリースをかけたものを用意しました。
このモデルをfbxでエクスポートします。
Rhinocerosへインポートしてみました。こちらも問題無くインポートすることができました。
【 ZBrush ⇒ Rhinoceros 】
続いてはZBrushを検証してみます。
ZBrushでSubDに相当するダイナミックサブデイビジョンでボックスにクリースを適用したモデルを用意しました。
このモデルをfbxでエクスポートします。
Rhinocerosでインポートしてみました。
クリースが適用されず、真ん丸形状のSubDモデルになってしまいました。
ZBrush側のエクスポート項目を色々試してみましたが、結果は全て同じでした。
クリースの値について
Blenderでクリースの値を0.5にしたモデルをRhinoへインポートするとどうなるかを試してみました。
Rhinocerosへインポートしてみるとクリースを適用していたエッジは完全に折り目が付いていました。
3DCGソフトではクリースの値を細かく設定できることが多いですが、Rhinoでのクリースは細かく設定できません。
他ソフトでクリース値が少しでも入っている場合、Rhinoceros側でクリースが入るようです。
Rhinoから他ソフトの場合
Rhinocerosからクリースを持ったSubDデータは他ソフトへデータを移行は残念ながらできませんでした。
Rhinocerosのfbxエクスポートの設定項目が少なく、細分化された状態でしかエクスポートできませんでした。
検証結果まとめ
検証の結果、クリースを持ったSubDデータのやりとりに関して以下の通りになりました。
・Blender ⇒ Rhinoceros ○
・MODO ⇒ Rhinoceros ○
・ZBrush ⇒ Rhinoceros ✕
・Rhinoceros ⇒ その他ソフト ✕
Rhinocerosのfbxエクスポートは、今後是非対応してほしいところですね。
SubDデータのやりとりに関してはobjデータであればどのソフトでも問題なくできます。
SubDモデリングは得意なソフトで行い、RhinocerosでCADに変換し仕上げるというやり方もできるのでBlenderやMODOでのSubDモデリングに慣れているという方は是非参考にしてみて下さい。